お客さまからお預かりした
保険料を扱う重責。
変わり続ける市況、環境と対峙し、
資産運用でお客さまをお守りする。
伊藤 真路
投融資部 債券運用室(※取材当時)
2012年入社
「私の未来」
債券運用の、スペシャリストを目指したい。
債券運用では、金利や為替の変動リスクを適切にコントロールし、新たな金融危機が発生しても損失を最小限に抑える運用能力が求められます。保険料を安全かつ効率的に運用するためには、中長期的な経済情勢を的確に見通す分析力を高めることに加え、金融工学の理論や技術を活かし、金利の期間構造が将来どのように変化する可能性があるかモデル化するなど、定量的な分析手法を高度化することも求められます。今後も、現在の部門での経験を積み、資産運用収益拡大に貢献できる「債券運用のスペシャリスト」を目指していきます。
お客さまの「もしも」を支える、投融資
入社後、最初の配属先はシステム部門でした。持株会社である「MS&ADインシュアランスグループホールディングス」総合企画部でのITガバナンス強化に関する業務を経て、次のキャリアは、学生時代に専攻していた金融工学の知識を活かし資産運用に関わりたいという思いから異動を希望。2016年、念願が叶い現在の投融資部に着任しました。
着任1年目は、運用実務を身につけるために為替の売買を担当していました。ちょうどそのころ、欧州ではいわゆるBrexit(EUからのイギリス脱退)、アメリカでは大統領選挙があり、その都度、為替も株式も債券も市況が急変しました。社会や経済の出来事で、市況に大きな影響が出るということを身を持って経験したことで、予期せぬ事態への対応力が身に付き、その後の成長に繋がっていったと感じています。
投融資部は、お客さまからお預かりした大切な保険料を、国内外の債券や株式、オルタナティブといった金融商品の運用や企業・個人への投資を行うことで、大災害の発生や景気変動を乗り越え、資産運用収益を確保するとともに保険金の支払能力を担保していくことが役割です。もしもの時に確実に保険金が支払われてこその損害保険ですから、自分たちの仕事は当社の事業において大変重要な役割を担っていると自負しています。
市場と、取り巻く環境を俯瞰し、
根拠ある判断で
ポートフォリオをマネジメント。
投融資部2年目には、外貨建て債券(略して外債)の売買を担当しました。外債は、当然、大きく為替の影響を受けます。そのため、為替と債券という、大きく2つの金融市場を総合的に見て判断する力が養われました。
そして3年目からは、外債のポートフォリオマネージャーとして、売買実務だけではなく銘柄の選定や管理、そして運用戦略の策定など、主体的な運用を担うポジションを任されています。着実にステップアップしてはいるのですが、運用戦略を策定するとなると、着任して以来培ってきた為替や外債の売買の実務経験だけでは不十分でした。市場環境や先行きの見通しなど幅広い情報を収集しつつ、クレジットアナリストや上司と何度も議論し、慎重かつ大胆に戦略を組み立てていきます。また、ポートフォリオマネージャーになってからは上司に自分の意見を提案する機会が増えました。明確なデータやシミュレーションなどに基づいた根拠のある提案を、自信を持って行うことを心がけています。
資産運用部門の目標である、「中長期的に安定した収益力を有するポートフォリオを構築する業務」は一筋縄ではいきませんが、だからこそ面白いと感じております。
損害保険業界で
理系の知識を活かすということ。
足りない部分は、補い合って成長していく。
当社には、文系・理系問わず多くの社員が所属し、もちろん投融資部でも、文系・理系問わず、大学時代にさまざまな勉強をしてきた社員が活躍しています。私は理系出身ですので、各種データから定量分析を行うことやデリバティブを得意としていますが、文系出身社員はマクロ経済や財務分析に長けています。当社では、個々の得意分野を活かし、チームとして成果を挙げることが求められています。私の場合は、得意の定量分析を活かして運用成果を挙げたり、メンバーに助言をしたりした結果、評価され、感謝されることに大きなやりがいを感じます。自身の得意分野はより伸ばし、他の社員が得意な分野は真似る。そうすることで「個」が強くなり、結果として「組織」も強くなっていくのだと思います。
理系学生にとっては、損害保険業界は縁遠い業界に感じられるかもしれません。しかし、データを分析し、シミュレーションを何度も行うという理系特有のロジカルな考え方を持っていれば、資産運用部門に限らず、充分に力を発揮できる業界です。特に資産運用部門は、刻々と変わりゆく状況に対して挑戦していくような環境が好きであれば、なおさらマッチすると思います。そんな力や想いを持つ皆さんと、一緒に働き、そしてより良いチームを創っていけることを、楽しみにしています。
PROFILE
伊藤 真路
2012年入社。学部と修士課程では金融工学を学び、その知識を活かせる場として金融業界を志望。損保業界は、運用だけでなく、保険商品の設計に関われる可能性があると思ったため興味を持つ。そんな中で、世界規模の事業スケールに魅かれ、当社に入社。初期配属はシステム部門。その後、持株会社での勤務を経験した後、2016年から投融資部へ。
- 座右の銘
- 『物事はすべて確率論として見るべきで、絶対に正しいということはあり得ない』。
元アメリカ財務長官、ロバート・ルービンの名言です。学生の頃から好きな言葉でしたが、今の仕事に当てはめても、身が引き締まる言葉です。 - 自分を一言で表すと
- 「成長」こそが、自分らしい言葉だと思います。
昔から、限界を決めずに、もっと行ける、もっと行けると考えるタイプです。