人事部長からのメッセージ

人事部長
兒玉 大輔
Daisuke Kodama
~お客さま・地域・社会のために、業界の変革をリードする会社へ~
損害保険業界は、加速度的に進む技術革新や自然災害の頻発・激甚化等の外部環境の変化に加えて、各種業界課題に対する抜本的な業務運営の見直しの最中にあり、1996年の保険自由化以来の大変革期にあります。この大変革期をビッグチャンスと捉えて、当社は、MS&ADホールディングスのグループ会社である三井住友海上社と2027年4月を目途とした合併の具体協議を開始しています。本合併は、両社の強みを維持・結集、拡大させ、「お客さまにより選ばれ続け、支持される会社」を企図しています。合併新会社に向けて、当社が磨き上げてきた、先進性、多様性、地域密着、そこから生まれたCSV×DX※1戦略を一層進めてまいります。
< まだ誰も知らない安心を、ともに >
CSV×DXのもと、他業態の企業等との協業・共創や社内外のデータ・デジタル技術の活用を強化し、これまでの保険の枠を超えた新しい価値を提供するため、あらゆる事業を通じて社会・地域課題の解決にチャレンジしています。
保険が持つ新たな価値として事故・災害を「未然に防ぐ」機能や「影響を極小化し、速やかな回復を支援する」付加価値を高めた商品・サービスを拡充することで安心・安全で快適な社会とより良い未来の確立をサポートしていきます。
1. 先進性 ~テレマティクスの価値連鎖ストーリー~
当社は、テレマティクス自動車保険の提供を通じて「安心・安全なクルマ社会の実現」に向けた最先端の取組みを推進してきました。「事故をなくす保険」として開発されたテレマティクス自動車保険は、多くのお客さまからご支持をいただき、累計契約台数は、200万台※2を突破、お客さま満足度99.3%、事故頻度16.0%低減、対物事故解決日数16.4日短縮という効果につながっています。
また、「社会課題を解決する商品・サービス」提供の具体活用事例として、テレマティクスデータを活用し、事故発生危険箇所の発見・分析から具体的な立案・効果検証を支援する「交通安全EBPM※3支援サービス」の提供を開始しています。福井県福井市・福井県警との取組みでは、ドライバーの急加速・急減速等の運転挙動データを用いて危険地点を表示した「福井県交通安全マップ」を作成し、現行の制限速度の見直しや新しいゾーン30エリアの設定にご活用いただきました。地元企業・住民の皆様参加型の取組みが、安全・安心なまちづくりに貢献したと評価され、冬のDigi田甲子園※4において優勝し、内閣総理大臣賞を受賞しました。
さらに、今後はテレマティクスデータやアプリの活用により、運転寿命の延伸による健康寿命の延伸にも取り組んでいきたいと考えています。
このように、テレマティクスの価値連鎖を通じてお客さま・地域・社会とともに共通価値を創造し、「幸せを生み出す保険」として社会・地域課題解決への貢献を目指します。
2. 多様性 ~グローバル領域での挑戦~
当社は、さまざまな企業との連携により保険の新たな価値創造にチャレンジしています。グローバル領域においては、2020年10月にMind Foundry社※5とAI開発での協業に関する資本業務提携を締結し、現在まで保険ビジネス高度化・効率化に資するAIモデルを開発してきました。2022年11月には、Mind Foundry社との協業領域を拡大し、オックスフォード大学の教授陣とともに世界最先端の知見と技術を取り入れた研究開発を行うため、Aioi R&D Lab–Oxford※6を設立しました。Aioi R&D Lab–Oxfordでは、AIを活用した課題解決モデルを提供することで、更に先の自動運転社会などを見据えた社会・地域課題の解決を実現していきます。
また、2022年12月にはオックスフォード大学発のスタートアップ企業で自動運転システムの開発を手掛けるOxbotica Limited※7と資本業務提携を締結しました。モビリティ関連を中心とした海外でのアライアンスによる専門性強化と事業化へ取り組むことを通じ、完全自動運転車の普及に伴う当社の機能発揮についても検討していきます。
3. 地域密着 ~本業を通じた貢献活動~
当社は行動指針に「地域密着」を掲げ、地域・社会とともに地域課題解決に向けた取組みを行ってきました。現在、地方公共団体との協定数は550を超え(2025年7月末時点)、地域におけるネットワークを日々拡大しています
今後は、地域ごとの課題に対応するメニューをご案内していくと同時に、カーボンニュートラルを下支えする商品・サービスの提供を継続し、CO2排出量の削減取組みへ挑戦することで脱炭素取組みによる地方創生の加速にも取り組んでいきます。
変化の激しい時代の中、当社は「世の中の変化・リスクをいち早く捉え、新しい価値・方針を自ら企画・創造することができるゲームチェンジャー」を目指しています。
ビジネスを通じて社会や地域の課題を解決し続けるために自分は何ができるのか、自ら学び考え果敢にチャレンジすることができる人財を求めています。そのため、社員一人ひとりの成長や目指すキャリアの実現をサポートする「人財育成のロードマップ」として、スキルマップ(AD式ステップアップ)を作成して、資格等級や部門ごとに習得すべき知識・スキルを明確化しています。そして、入社後も社員の主体的な学びを推進する制度として、企業内大学制度「ADユニバーシティ※8」を設けています。
当社では、社員一人ひとりの挑戦をサポートし成長を支えるコンテンツを多数用意しています。自身の成長が会社の成長へ繋げていけるよう、私たちとともにチャレンジしていきましょう!


※1 Creating Shared Value(社会との共通価値の創造)。事業を通じて社会課題を解決することから生まれる「社会価値」と「企業価値」を両立させること。
DX: Digital Transformationデータやデジタルを活用し、価値提供を変革させること。
※2 2025年3月あいおいニッセイ同和損保調べ
※3 Evidence-Based Policy Making(証拠に基づく政策立案)の略
※4 日本政府が掲げる「デジタル田園都市国家構想」の実現に向けた機運醸成を図るため、デジタル技術の活用により地域の個別課題を実際に解決した民間企業・団体等の取組みを募集し、最も優れたものを「内閣総理大臣賞」として表彰する制度
※5 Oxford大学からの出資を受け、Oxford大学スピンアウトとして発足したAIベンチャー企業
※6 英国オックスフォード大学のAIベンチャーとの共同研究所。研究機関として共同設立されたのは業界初
※7 エコで安全かつ持続的な走行を可能とする自動運転システムの開発をメインに取り組む企業
※8 社員の育成を目的として自律的・主体的な学びを後押しし、主体的なキャリア形成を推進する制度
※2025年8月取材当時